頭痛とは
頭痛(英語:headache、cephalalgia)とは頭部の一部あるいは全体の痛みの総称です。後頭部と首(後頸部)の境界、眼の奥の痛みも頭痛として扱います。
頭痛は、熱や腹痛と同様に症状の名称ですが、慢性的に頭痛発作を繰り返す場合には病名として扱い「頭痛症」とします。
頭痛の分類
頭痛は、脳腫瘍、髄膜炎、脳炎、クモ膜下出血や脳卒中など脳や頭部の病気の症状として出てくる頭痛(症候性頭痛、二次性頭痛)と、他に病気が隠れているのではなく、頭痛(発作)を繰り返す(持続する)ことが問題である慢性頭痛症(一次性頭痛)に大別されます。一次性頭痛には片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛などがあります。
頭痛の分類と診断は国際頭痛学会の分類と診断基準第2版に沿って行います。
国際頭痛分類第3版の大分類(2018年)
I 一次性頭痛
1.片頭痛
2.緊張型頭痛
3.三叉神経・自律神経性頭痛(TACs)
4.その他の一次性頭痛疾患
II 二次性頭痛
5.頭頸部外傷・傷害による頭痛(例:むち打ちによる持続性頭痛)
6.頭頸部血管障害による頭痛(例:くも膜下出血)
7.非血管性頭蓋内疾患による頭痛(例:脳腫瘍)
8.物質またはその離脱による頭痛(例:薬剤の使用過多による頭痛)
9.感染症による頭痛(例:髄膜炎)
10.ホメオスターシス障害による頭痛(例:高山性頭痛)
11.頭蓋骨、頸、眼、耳、鼻、副鼻腔、歯、口あるいはその他の顔面・頸部の構成組織の障害による頭痛または顔面痛(例:急性副鼻腔炎)
12.精神疾患による頭痛
III 有痛性脳神経ニューロパチー、他の顔面痛およびその他の頭痛
13.脳神経の有痛性病変およびその他の顔面痛 (例:三叉神経痛)
14.その他の頭痛性疾患
(日本頭痛学会HPより)

頭痛の治療
激しい頭痛症状がある場合は、まず薬物治療が中心となります。
アセトアミノフェン、非ステロイド性抗炎症薬、トリプタン製剤など重症度に応じて使い分けを行います。
強い頭痛がある場合は、嘔吐・嘔気を伴い内服製剤が服用できない場合がありますが、剤型は内服剤に加えて、点鼻、注射製剤があります。

頭痛に用いる漢方薬
一次性頭痛には片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛などのご相談があり、これらのご相談を多く頂きます。
東洋医学ではどのような疾患でも経絡の虚実から考えます。
東洋医学の視点がなければ頭痛の漢方薬を使用することは困難です。なぜなら、漢方薬に関しては病名処方で服用してもほとんど効果が出ないからです。例えば、ある女性が呉茱萸湯で治ったからといって、違う女性で治るかというと治りません。これは、人によって証が違うからです。その方の経絡の虚実に焦点をあてて漢方薬を選択せず症状にとらわれているとこのような間違いを起こします。
なので、むやみやたらに服用せずに漢方専門の医療機関に相談しましょう。
頭痛に用いる漢方薬の代表例を記載します。
脾虚陽虚寒証
・呉茱萸湯
・人参湯
・桂枝人参湯
脾虚陰虚熱証
・五苓散
脾虚腎虚寒証
・半夏白朮天麻湯
・苓桂朮甘湯
肝虚陰虚熱証
・抑肝散
・抑肝散加陳皮半夏
・釣藤散
肝鬱
・川芎茶調散
脾虚肝実熱証
・柴胡加竜骨牡蛎湯
脾虚肝実瘀血証
・桂枝茯苓丸
肺虚太陽経実熱証
・葛根湯
肺虚太陽経虚熱証
・桂枝加葛根湯
まとめ
最近は湿邪からくる頭痛が増えています。甘い物(ケーキなど)、冷たいものは避けましょう。ソラマメ、えんどう豆、スナップエンドウなどの除湿作用があるものをとるようにしましょう。
漢方での治療では、体の根本を見直し、体質からじっくり改善していくことができるため、長年悩まれている方や痛みを繰り返している方には適している治療法のひとつと考えられます。
頭痛で漢方をご希望でしたら、一度漢方専門の薬局でご相談されることをお勧め致します。
夜久漢方薬局・夜久鍼灸院では東洋医学の視点からあなたに合った漢方薬、鍼灸治療を提案し身体の状態を調えお悩みの不調を改善へ導きます。自律神経失調症、婦人病、慢性疼痛、痺れなどでお困りの方は、漢方専門の夜久漢方薬局へご相談ください。
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夜久漢方薬局・夜久鍼灸院 院長 夜久公也