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不眠症と漢方薬 〜眠れない夜に東洋医学のアプローチを〜

夜、布団に入ってもなかなか眠れない。
眠れても途中で目が覚めてしまう。
早朝に目が覚めてしまってその後眠れない──。

こうした「眠りの悩み」を抱えてご相談に来られる方は、年齢や性別を問わず多くいらっしゃいます。

不眠に対しては、睡眠導入剤などの西洋医学的なアプローチもありますが、東洋医学(漢方)では「体質」や「心身のバランス」に注目して改善を目指します。

■ 漢方では「不眠」をどうとらえる?

東洋医学では、不眠を「脳や心が興奮して鎮まらない状態」と捉え、その背景には気・血・水の巡りの乱れや、五臓(特に「心」「肝」「脾」「腎」)のバランスの崩れが関係していると考えます。

代表的な不眠のタイプには以下のようなものがあります:

① 心脾両虚(しんぴりょうきょ)タイプ
→ 精神的な疲労や思い悩むことで「心」と「脾」が弱り、血が不足して心を養えなくなることで眠れなくなるタイプ。夢を多く見る、動悸、不安感などが特徴。
使用処方例:帰脾湯(きひとう)、加味帰脾湯(かみきひとう)など

② 肝鬱化火(かんうつかか)タイプ
→ ストレスや怒りを溜め込み「肝」の気が滞って熱を生じる。イライラや怒りっぽさを伴う不眠。眠りが浅く、夢が多いことも。
使用処方例:柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)、加味逍遙散(かみしょうようさん)抑肝散(よくかんさん)など

③ 陰虚火旺(いんきょかおう)タイプ
→ 加齢や慢性疲労で体の「陰(潤い・栄養)」が不足し、相対的に「陽(熱)」が暴走するタイプ。寝つきが悪い、寝汗、口や喉の乾き、手足のほてりが目立つ。
使用処方例:天王補心丹(てんのうほしんたん)、知柏地黄丸(ちばくじおうがん)など

④ 痰熱内擾(たんねつないじょう)タイプ
→ 暴飲暴食やストレスなどで体内に余分な「痰」と「熱」がたまり、心神をかき乱すタイプ。頭が重い、胸苦しさ、めまいなどを伴うことも。
使用処方例:温胆湯(うんたんとう)、黄連解毒湯(おうれんげどくとう)など

■ 日常生活の見直しも忘れずに


漢方薬はあくまで体質改善のひとつの手段です。
寝る直前のスマートフォン使用を控える、カフェインの摂取を見直す、入浴でリラックスするなど、日常習慣の見直しも非常に大切です。

また、食事の不規則さや運動不足も睡眠の質に関わってきますので、無理のない範囲での調整をおすすめします。

■ まとめ 〜「眠れない」を一人で抱え込まないで〜


不眠は、誰にでも起こり得る悩みです。
しかし、原因や体質によってアプローチは人それぞれ。
ご自身に合った漢方薬と生活改善で、穏やかな眠りを取り戻すことは十分可能です。

眠りの質にお悩みの方は、ぜひ一度漢方相談をご利用ください。
体と心のバランスからアプローチし、「自然な眠り」へのサポートをさせていただきます。

■ おわりに(相談のご案内)

不眠は体質と深く関わっているため、
 あなたに合った漢方薬や養生法をご提案しています。

「年齢のせいだから仕方ない…」と諦める前に、ぜひ一度ご相談ください。
体の内側から整えることで、静けさを取り戻すお手伝いをいたします。


夜久漢方薬局・夜久鍼灸院では東洋医学の視点からあなたに合った漢方薬、鍼灸治療を提案し身体の状態を調えお悩みの不調を改善へ導きます。耳鳴りの症状でお困りの方は、漢方専門の夜久漢方薬局へご相談ください。食養生も併せてご提案しています。

夜久漢方薬局は完全予約制となっております。ご来局の際はご予約をお願い致します。

予約電話番号:079-677-0056 予約可能時間:9時~19時(日曜・祝祭日は休業)

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夜久漢方薬局・夜久鍼灸院 院長 夜久公也

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