婦人科系疾患とは、月経期困難症、PMS、子宮筋腫、子宮内膜症(チョコレート嚢腫など)などを指します。
特にご相談が多いPMSを取り上げたいと思います。
PMSについて
PMSは、Premenstrual Syndromeの略で、その日本語が「月経前症候群」。月経前=月経前の3~10日の間に続く精神的、身体的な症状で、月経が始まるとともに症状がおさまったり、なくなったりするものを指します。「なんだか調子が悪いな」と思っていたら月経がきて、「いつもの症状だったのか」とあとから気がつく人も多いようです。あなたの症状も「気のせい」ではなく、PMSかもしれません。
PMSかどうかは、症状が出るのが月経前に限られているか、毎月繰り返し症状が出るか、日常生活に支障があるか、といったことがポイントになります。3カ月以上症状に悩まされているなら、PMSの可能性が高いと考えられます。PMSの診断基準は、以下の通りです。

産婦人科診療ガイドライン-婦人科外来編2023; 日本産科婦人科学会・日本産婦人科医会: 190-193, 2023 改変
PMSの原因
PMS(月経前症候群)の原因には、月経をコントロールする「性ホルモンの変動」が関わっていると考えられます。PMSの症状が、排卵から月経までのあいだに繰り返されるという特徴があるからです。原因について詳しくみてみましょう。
・性ホルモンの変動への反応の違い
・気持ちを落ち着かせる神経伝達物質の影響
・交感神経・副交感神経の乱れ

これらの原因に加え、ストレスが多かったり、忙しかったり、何らかの悩みを抱えていたりするときに症状が出やすいという人もいます。また身体症状ばかりが強く出たり、逆に精神症状のほうが強く出たりなど、人によって症状もさまざまです。PMSの原因を1つに特定することは難しく、いくつもの要因が影響し合ってPMSを引き起こしていると考えられています。
PMSの治療
婦人科を受診した際は、以下のようなお薬を使用した治療方法が提案されることがあります。
チェストベリー
西洋ハーブの一種で、薬局でもOTC医薬品として販売されています。
低用量ピル(OC・LEP)
排卵をおさえることで、PMSを含むホルモンの変動による諸症状を改善します。 月経痛などにも効果があります。様々な種類がありますが、中でもドロスピレノンという黄体ホルモンを含む製剤が、そして飲み方としては月経の回数を減らす“連続投与法”が効果が高いとされています。
SSRI
いわゆる抗うつ薬ですが、PMS/PMDDの症状改善にも広く使われています。月経前の2週間だけで内服する方法がよく使用されます。
その他
むくみが強い方には利尿剤も使われます。 また、上記の方法で効果が無いときは、さらに強く排卵を押さえる方法などが行われることがあります。
漢方薬とPMS
東洋医学ではどのような疾患でも経絡の虚実から考えます。
東洋医学の視点がなければPMSの漢方薬を使用することは困難です。なぜなら、漢方薬に関しては病名処方で服用してもほとんど効果が出ないからです。例えば、ある女性が桂枝茯苓丸で治ったからといって、違う女性で治るかというと治りません。これは、証が人によって違うからです。その方の経絡の虚実に焦点をあてて漢方薬を選択せず症状にとらわれているとこのような間違いを起こします。
なので、むやみやたらに服用せずに漢方専門の医療機関にご相談ください。
PMSに用いる漢方薬の代表例を記載します。
肝虚陰虚熱証
①逍遥散
②加味逍遙散
肝虚陽虚寒証
①当帰芍薬散
②当帰四逆加呉茱萸生姜湯
③温経湯
④当帰建中湯
脾虚肝実瘀血熱証
①桂枝茯苓丸
②折衝飲
③通導散
肺虚肝実瘀血証
①桃核承気湯
脾虚肝実瘀熱寒証
①芎帰調血飲第一加減
一つの処方で対応できる場合もありますが二種類ほど混ぜて用いる場合もあります。
PMSの養生法
食習慣では、「朝食をきちんと食べる」「糖質や脂質をとり過ぎない」といったことが大切です。適度な運動も有効です。有酸素運動や、自律神経を整えるのに役立つとされるヨガなどもおすすめです。
また、生活リズムを整え、しっかりと休息をとることも大切です。ストレスをため込まないように、自分なりの方法でリラックスする時間をとるのもいいでしょう。

まとめ
PMSは寒冷で痛みが強くなる傾向が強いため冬の季節は冷えないように気を付けることが大事になります。たとえば、腹巻をしたり服の上からカイロを貼ったりすることも大事ですが、温めるためにお風呂に長時間はいることは避けましょう。発汗しすぎて逆に冷えて痛みが強くなることもあります。
漢方での治療では、体の根本を見直し、体質からじっくり改善していくことができるため、長年悩まれている方や痛みを繰り返している方には適している治療法のひとつと考えられます。
PMSで漢方をご希望でしたら、一度漢方専門の薬局でご相談されることをお勧め致します。
夜久漢方薬局・夜久鍼灸院では東洋医学の視点からあなたに合った漢方薬、鍼灸治療を提案し身体の状態を調えお悩みの不調を改善へ導きます。自律神経失調症、婦人病、慢性疼痛、痺れなどでお困りの方は、漢方専門の夜久漢方薬局へご相談ください。
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夜久漢方薬局・夜久鍼灸院 院長 夜久公也